オスカー像について

オスカー像とは

オスカー像とは

アカデミー賞のオスカー像「オスカー像」の名で知られる金色の像は、アカデミー賞の副賞として授与されるトロフィーのこと。台座の上に裸の男性が立っている、金色に輝く「オスカー像」は、テレビや雑誌などで一度は目にしたことがあると思います。また台座部分をよく見て下さい、オスカー像は、映画で用いられる「フィルムリール」の上に立っているのです。

このオスカー像は、第一回アカデミー賞では、「ブロンズ製」でしたが、数年後ブリタニウムという合金に変わりました。しかし、戦時中には原料の調達が難しいことなどから、一時期「石膏(せっこう)」のオスカー像となり、現在は、合金に金メッキを施したものとなっています。石膏でできた、オスカー像は、大変壊れやすかったため、戦後にはすべて回収され、金メッキのものと交換されたそうです、石膏のオスカー像は、壊れやすいということで、おもしろいエピソードがあります。1944年(第17回)に行われた、アカデミー賞、「Going My Way」(我が道を往く)で、助演男優賞を受賞したバリー・フィツジェラルド(Barry Fitzgerald)は、自宅でゴルフの練習をしていて、誤ってオスカーに命中し、割ってしまったそうです。

オスカー像のサイズは、高さ34.3センチ、重さは3.86キロあり、また最初に鋳造されてから、1945年に台座が高くなった以外、デザインは変更されていないそうです。 1928年から1945年までのオスカー像の台座には、ベルギーの黒大理石が用いられていましたが、現在は、金属が使用されています。

オスカー像の名称
正式名称:アカデミー・アワード・オブ・メリット
通   称:オスカー像
原料
合金(に金メッキ)
高さ
34.3センチ
重さ
3.86キロ

オスカー像の誕生

オスカー像の誕生

アカデミー賞のオスカー像オスカー像は、1927年にアカデミー賞の選考をする映画団体・映画芸術アカデミー(AMPAS)が発足し、その後の晩餐会で、授与式で映画の業績を称え、授与する「トロフィー(=オスカー像)」について議論がされました。
デザインは美術監督(MGM社)だったセドリック・ギボンズ氏、製作にはロサンゼルスの彫刻家・ジョージスタンレー氏の両名が任され、オスカー像が誕生しました。デザインは、セドリック・ギボンズ氏が、会議中に殴り書きしたスケッチが原画となったという一説もあり、そのオスカー像は、フィルムリールの上に立ち、両手で剣を握る騎士の姿をしています。
オスカー像は、1929年5月16日の最初の授賞式から、1999年3月21日の第71回授賞式までのアカデミー賞で、合計2,286個が贈られています。また1949年までに贈られたオスカー像には、シリアル番号のようなものはついていませんでしたが、(1949年授与分より)501番からスタートし、それ以後オスカー像の「後のかかと部分」には、番号がつけられているそうです。

オスカー像は、どこで、誰が、作っている?

オスカー像は、1982年以来、シカゴの賞専門会社、「R・S・オーウェンズ&カンパニー社」が、受託を受けて生産しています。毎年1月になると、同社は新年最初のビックプロジェクトとして、およそ50のオスカー像を、3~4週間かけ丁寧に作るそうです。取り扱いには、細心の注意をはらい白い手袋をつけ、作業するそうです。アカデミー賞の受賞数は、事前に誰にも知らされていませんので、オスカー像の数に関しても予測できず、その年に作ったオスカー像が余った場合は、翌年のアカデミー賞まで金庫で厳重に保管されるそうです。

オスカー像・名の由来

オスカー像・名の由来

アカデミー賞のオスカー像オスカー像は、正式な名を「アカデミー・アワード・オブ・メリット」といい、大賞、優秀賞などの意味があります。このアカデミー賞で授与される、オスカー像は、あまり正式名称でよばれることがなく、ニックネームの方が良く知られています。また、本国アメリカの公式サイト名称も「オスカー」(oscars.org)です。

その「オスカー」の名の由来については、起源等明らかでなく、複数説ありますが、有名なものとして、アカデミー賞の選考をする映画団体・映画芸術アカデミー(AMPAS)の司書(のちにエグゼクティブ・ディレクターとなった)であったマーガレット・ヘリックが、事務局に届いたオスカー像を見て、「この像は、おじさんのオスカーに似ている」と言ったため、アカデミーの職員がオスカーと呼ぶようになった、という説が有力説のようです。
その他に、ジャーナリストである、シドニー・スコルスキーが第6回授賞式で書いた「オスカー君はヘップバーン(キャサリン・ヘップバーン)へ」が、オスカーの名を初めて文字にし、その記事が最古といわれています。また1935年(第8回)に行われたアカデミー賞で、「Dangerous」(青春の抗議)の作品で、主演女優賞を受賞した、ベティ・デイヴィス(Bette Davis)が、初受賞で喜びのあまり客席にいた、当時夫であったハモン・オスカー・ネルソンに向かって、「オスカー、やったわよ!」と叫んだことから広まったという説と、トロフィーの後ろ姿が、夫のハモン・オスカー・ネルソンの後ろ姿にそっくりだったことから、はじめ業界の隠語としてそれが広まり、その後一般化したという説などがあります。


オスカー像のさまざまなエピソード

オスカー像のさまざまなエピソード

アカデミー賞のオスカー像世界中が注目しているアカデミー賞であるだけに、オスカー像はさまざまな「災難」にも遭っているようです。

・「白雪姫」でウォルト・ディズニーが特別賞を受賞した際には、オスカー像と7つのミニチュア像が贈られたそうです。
アメリカ人のユーモアが感じられますね。

・1937年(第10回)アカデミー賞・特別賞を受賞した、エドガー・バーゲン(Edgar Bergen)には、受賞作品(有名な腹話術人形)「チャーリー・マッカーシー(Charlie McCarthy)」に因み、あごが動く木製のオスカー像が贈られたそうです。

・ソフィア・ローレンが、オスカー像を紛失し、再製作を依頼し、その際の実費は60ドル。

・ 1990年(第61回)に、「Ghost」(ゴースト ニューヨークの幻)で助演女優賞を受賞した、ウーピー・ゴールドバーグ(Whoopi Goldberg)が受賞後、オスカー像のクリーニングを製造元へ依頼、発送した。しかし配送途中で遺失に遭う。その後オスカー像は、オンタリオ空港のゴミ捨て場に捨ててあったところを回収された。犯人は配送業者であった。

・第72回(1999年)、完成したオスカー像55体が納品途中で盗難。犯人は配送業者であり、奪ったものの処分に困り、ゴミ捨て場に捨てられていた。捨てられていたオスカー像52体は、直ちに回収され、残る3本は数年後にフロリダ州内で取引されていたが、その後回収された。

・過去に競売に出た経緯があり、現在映画芸術科学アカデミーは、アカデミー賞ノミネート対象者に対し、「もし受賞した場合は、他人に有償無償を問わず、オスカー像を譲ってはならない!」という同意を取っているそうで、それでも万が一、売りに出されたオスカー像は全て「盗品」扱いとして映画芸術科学アカデミーが、「1ドル」で回収しているそうだ。